本書は、2007年9月に東京・一橋大学で開催された「NPO法人在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークin 東京」で展開されたプログラムの中から、大会主催サイドと編集部が取材したテーマを中心に、制度の変化や議論の展開に伴い、例えば後期高齢者医療問題については2008年の京都大会でのシンポジウムなども含めてまとめたものである。 東京大会では10のテーマについて「現場からの実践報告」として素晴らしいたくさんの発表があった。大会長賞を受賞された発表を本書に掲載した。また、新たな提言として下記の方々からご寄稿をいただいた。
・「医師はいかにして在宅医になるか」 … 黒岩卓夫
・高齢者医療制度の「改造私案」地域医療・地域保険の再構築へ … 宮武 剛
・「リハビリ日数制限は障害者を切り捨てた」 … 伊東弘泰
・地域と一体化した自立支援法下の展開「カナンの園からの報告」 … 及川忠人
・「これからの地域リハのあり方」 … 澤村誠志
・スタートした韓国「老人長期療養保険」の現状と課題 … 山路憲夫
・「イギリスの移送サービスの理念と実際」 … ジェリー・オコナー
主な内容
- 基調講演 21世紀の前半の医療・介護システムの展望 辻 哲夫氏
- 基調講演 少子高齢社会と地域医療の将来像 唐澤祥人
- 討論 新田国夫・宮武剛・太田秀樹・佐藤美穂子・石川治江
- ディスカッション わが国の障害者福祉を検証する
- 討論 藤木則夫・池原毅和・及川忠人・新田輝一・長谷川三枝子・斎場三十四・川口有美子・安井秀作・金政玉・大濱真・下村千枝子・佐々木公一・伊東弘泰
- シンポジウム 介護予防のまちづくり?地域で作る仕組みをどう作るか?
古都賢一・熊坂義裕・鏡輸・永見理夫・山口晴保・青木佳之・玉木一弘・山路憲夫 - 記念講演 アメリカの医療は今、そしてこれから
ローレント・アドラー(司会 飯野奈津子) - 討論
ローレント・アドラー・大頭信義・服部洋一・金子勝・伊東弘泰・コーディネーター 飯野奈津子
A4判、186ページ、3000円(税込)