福祉用具・住宅改修は介護保険制度によって身近なものになった。とはいえ、どのような基準でどんな用具を選ぶべきか、また住まいをどのように改修したらよいのか。利用者はおろか、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員らでさえ、福祉用具・住宅改修の重要性を十分に認識しているとはいえないのが現状だ。
ケアプランに福祉用具を適切に盛り込み、住宅改修のアセスメントが的確に行われることで要介護度が下がるケースが増えることは実証されている。
本書は、グッズやリフォームの単なるマニュアルではなく、福祉用具・住宅改修を何のために行い、それによって何が変わるのかを理解させてくれる。また、介護保険改定の重要なテーマとなる介護予防、筋力トレーニングの効果についての科学的根拠や行政の取り組みについても詳しく述べられている。
主な内容
福祉用具の適切な活用で高齢者の生活行動は確実に改善する
NPO法人日本アビリティーズ協会会長 伊東弘泰
第1章 介護保険下の福祉用具と住宅改善
福祉用具と住宅改修の適切な活用
厚生労働省老健局振興課 渡邉愼一
第2章 自立への福祉用具と住宅改修
1.要介護者の回復過程に合わせた福祉用具の適用
東京都足立区・医療法人福寿会理学療法士 加島守
2.オランダから布地の革新
オランダ・マイクロケア社教育担当マネジャー サブリナ・リボウ
3.重度の障害児・障害者の対応、介護システムづくり
社会福祉法人甲山福祉センター
重症心身障害児施設砂子療育園育成課長 田中研次
4.世界で最も新しいいす式階段昇降機の発表
イギリス・ミニベーター社輸出部長 サイモン・ヴィッカー
5.一級建築士事務所を開設、住宅改修事業を推進
アビリティーズ・ケアネツト(株)一級建築士事務所 緒形晃
6.モジュール型車いすの活用で寝たきりを予防できるか
医療法人アスムス理事長 太田秀樹
7.モジュール型車いすとクッションの処方
アビリティーズ・ケアネツト(株)
シーティング・フィッティングマスター 佐野俊也
第3章 介護予防と高齢者の筋力トレーニング
1.生活の自立のための筋力トレーニング
群馬大学医学部助教授 遠藤文雄
2.身体が不自由でも安心なトレーニング
群馬大学医学部保健学科理学療法学専攻助手 浅川康吉
3.住民に支持されたトレーニング教室
群馬県鬼石町長 関口茂樹
4.節カトレーニング事業とその意義
群馬県鬼石町総合保健福祉センター所長 岩本光一
在庫なし A5判、168ページ、1200円(税込・送料別)