2018年08月09日

電動車いすペルモビール使用者様にインタビューをさせていただきましたので、ご紹介します。
ペルモビールは、「高額商品である、日常生活(人生)の基本的な質に関わる、普通に認定されるものではない」ことなどがあり、実際の使用者による「製品の使い勝手や評価、カスタマイズ、生活の変化、給付申請時のノウハウ」は、検討者に大変参考になると思います。
インタービューをさせていただいた方は次の5名の方です。(下のタブのクリックで内容が切替わります)

N.N. 様

F3 との出会いを教えてください
それまで6 年間乗っていたC300 と同じ仕様のもので乗り換えを検討していましたが、アビリティーズに相談をしたところ、後継機種のF3 があることを知りました。 C300 では座⾯昇降機能とチルト機能だけで特に⽣活に⽀障がないと思っていました。しかし、腰を伸ばすリクライニングの機能と、下肢にかかる負担の軽減のため、⾜台エレベーション・下腿⻑調整機能も必要だろうという提案を受けました。
F3 に乗って⾝体の負担は減りましたか?
リクライニング機能があると、たった10 度〜20 度程度バックレストを倒しただけで腰を伸ばすことができていると感じることができて、オフィス内でみなさんが仕事に集中している中でも⾃然に腰部を伸ばすことができるようになりました。
リラックス姿勢は休憩時間に⾏い、お気に⼊りの場所で⽇向ぼっこをしながら腰を伸ばしたり、デスクにいても下腿⻑調整機能を使って股関節を動かし疲れをとっています。 また、ボタンの操作⾳を消してもらったので、よりストレスなくF3 に乗って仕事ができるようになりました。
もしもこのままC300 に乗り続けていたらどうでしたか?
きっと同じではいられなかったと思います。ほんのすこしのリクライニングで腰を伸ばすことができています。
下腿⻑調整機能を使って股関節のストレッチができるのがいいですね。

堀内宗喜様

お名前と疾患を教えてください。
堀内宗喜(ほりうち むねよし)。頚椎損傷です。
普段の生活スタイルを教えてください。
14年前の受傷時より、健康にアンテナを張って生きてきました。その経験を活かし、車椅子ユーザーの健康に特化した「チェアウォーカー.com」というサイトを開設・運営し、将来に自分の生業とするために自宅にいる時はパソコンに向かい、リフレッシュ&地域への障害理解を進めるために外出の日々です。
なぜペルモビールを選びましたか?
まずなんと言ってもカッコ良く一目惚れです。そして調べてみると私が必要としていた機能が全てありました。実際に試乗してみて、F5コルプスVS以外考えられないと確信しました。 海外メーカーですが、日本に支店があり製品知識やパーツ供給に不安がないのも助かります。 前輪駆動は慣れるまで怖いですが、壁寄せや段差の乗り越え能力に優れており慣れてしまえば後輪駆動には戻れません。
各電動機能をどのような場面で利用しますか?
F5コルプスVSにはスタンディング機能があり、電動車いすに座ったまま立ち上がり姿勢を取ることができるので、痙性のコントロールや除圧効果などに利用できます。そのため、丸一日の外出時の不安もなくなりました。また、今までは昼食後に眠くなったとしても車いすからベッドへの移乗が大変だったので昼寝することを諦めて起きていましたが、ベッドのようにフラットな姿勢も作ることができるので、昼寝ができるようになり、今までよりも作業効率が上がりました。簡単に横になれるので、友人と外泊することも容易になりました。
どのようにしてペルモビールを購入しましたか?
補装具費支給制度の活用と自己負担で購入しました。具体的な内訳として、電動リクライニング・ティルト式普通型で定められている982,000円と座位保持装置の完成用部品として足台支持部の193,600円など、合計約160万円ほどが助成金として下りました。差額は自己負担でローンを組み購入しました。
移動手段は何を利用していますか?
F5コルプスVSに乗り換えてから単独行動ができるようになったので、今は主に公共交通機関を利用しています。以前から活動的な車椅子ユーザーのつもりでしたが、生活の幅が桁違いに広がりました。

堀内宗善様の日常をご紹介した記事をご紹介します。 F5コルプスVSの利用の記事

毎田順子 様

お名前と疾患を教えてください。

毎田順子 顔彩画家

毎田順子 顔彩画家。17歳で進行性筋ジストロフィーと診断される。当時、寿命は10年と宣告されたが、その後50年生きている。
ペルモビール車椅子に乗るきっかけは?
27歳で電動車椅子に乗り始める。当時デンマーク製を使用していた。アメリカ製等様々で5台を乗りつぶし、9年前からペルモビールC300P+4機能に乗り始めた。今まで一番身体にあっていて、乗りやすく快適である。
ペルモビールの良いところ
・ジョイスティックの感度が良い。滑らかに動いてくれる。
・ペルモビールのクッションが体にフィットし安定する。
・おしりの痛みが減る。
・前タイヤが大きいので段差が乗り越えし易すい。
・C300転倒防止がバスのスロープにあたる。けど、F3は無いからいいですね。
・ティルトは眠いときに使う。C300は休憩姿勢から起き上がられないが、F3のR-netでは自分で復旧できる。そこがいいですね。
・映画館で映画を見るときにも目線を上に向けられるのがよい。目の筋肉も弱いので、顔を上へ上げることができないので。
・座面リフトは電気を付けたり、絵を描くときに重宝します。
・野外音楽のときは良く見える。ヘルパーより目線が高くなる。
・足台エレベーティングは、膝関節のコウシュク予防、膝裏の除圧、姿勢の安定に役立てています。
口で絵を描き始めたのは6年前。それまでは、手で書いていた。手の稼動範囲と力がなくなった。上下にイスが動くことで筆の動く範囲を広げることができるので、助かります。 週2回水泳に通っています。 映画は月に1度は行きます。最近は『エベレスト』が面白かった 絵は、水彩画を習っている。月に一回。
絵のジャンルは?
絵手紙カレンダー。カレンダーの線を描くとき緊張で心臓がばくばくします。日付、枠線まで全て口で描いています。ゆっくりゆっくり書いています。
どのようにしてペルモビールを購入しましたか?
13年位前、福祉の展示会でデンマークの電動車イスの存在を知りました。 販売店にペルモビールを紹介していただき、C300を使用させていただくことになりました。 販売店のご協力もあり、福祉の給付を受けることができたのですが、一部自己負担で20万円ほど支払いました。 C300を10年間使用したのち、販売店に今度はF3をすすめていただきました。 福祉事務所に申請し、東京都の判定を受けるため、東京都障害者センターで判定を受けました。この時、販売店、ペルモビールの方にご足労いただきました。 一か月ほど後、使用の許可はおりましたが、昇降機能については認められませんでした。ですが、昇降機能の必要性を感じていたので、再度福祉事務所に申請をしました。 この時は、福祉事務所の方や補助器具センターの方も東京都に掛け合ってくださったのですが、残念ながら認められませんでした。 最終的にリハビリ病院の先生に、昇降機能が必要である旨の書類を東京都に提出していただき、許可をいただくことができました。
移動手段は何を利用していますか?
主に公共交通機関を利用しています。 電車の乗降については駅員さんにスロープで補助をしていただいています。 都バスは、ほとんどスロープが降り口に備わっていますが、タラップがないバスもあり、その時は乗ることが出来ません。 車椅子の前輪が大きいので、踏切を渡る際は、線路に嵌る心配がないので安心して渡ることが出来ます。

吉次まり 様

お名前と疾患をおしえてください。

吉次まり(よしつぐまり)様

吉次まり(よしつぐまり) 骨形成不全症(骨が折れやすい病気)。
普段の生活スタイルを教えてください。
保険会社のコールセンターで働いています。 都内で一人暮らしもはじめ、海外に旅行に行ったりダンスをしたりしています。 アーティストのライブやイベントにも頻繁に出かけています。
なぜペルモビールを選びましたか?
やはり見た目と機能性の良さです。そしてメーカーさんや代理店(販売店)さんの対応の良さが決めてです。 3機能(リフト・リクライニング・チルト)が人に頼まず自分で操作できることも大きなポイントです。
各電動機能をどのような時に利用していますか?
リフト機能は駅の改札を通るときやエレベーターのボタンを押すとき、飲食店でテーブルに合わせる時に使用しています。また背中の変形も進んでいるので、チルト・リクライニングを使って、定期的に姿勢を変えて身体を休めています。 自分のタイミングで人に頼まず操作できるのが一番魅力的です。
既存の物とペルモビールの違いは何ですか?
簡易電動車椅子は軽くていざという時に人力で持ち上げるというメリットがありますが、私の場合は座高が低くなりすぎてしまうこと、体重が軽いために車体が不安定になってしまうことがあるので、ペルモビールほどの車体の安定感・自力での座高や姿勢変更が出来るのは、とても大きなポイントです。 おかげで疲れにくくもなり、行動範囲も大きく広がりました。
どのようにしてペルモビールを購入しましたか?
特例補装具申請の全額公費負担で購入しました。 特例補装具申請なので、許可が下りるのにかなり苦労しましたが、なぜこのメーカーの車体が必要なのかを1つ1つ理論的に書類にまとめ、申請しました。 やはり自分の身体の一部であり、長期間使用するものなので、必要であれば妥協はせずに申請することを強くお勧めします。
車両は何を利用していますか
車は所有していません。東京都内は電車が発達しているので、電車生活でも問題なく生活できています。 都営大江戸線は電車とスロープ間の幅が狭いので、駅員さんにスロープを依頼しなくても一人で乗降が出来ます。その際に前輪駆動のペルモビールはタイヤがはまる心配をしなくていいので安心して利用できます。
家の中ではどのように利用していますか。
日中の生活時間が長いので家に帰ったらほぼベット上での生活です。 冷蔵庫や棚の物を取るときに電動のリフト機能を使用しています。
ペルモビールを利用して生活の中で変わったこと、できるようになったことは?
前輪駆動を使用することで、後輪駆動より高い段差を乗り越えることが出来ること、タイヤを溝にはめてしまわないかの心配がなくなったこと、そして小回りが利くことで、ダンスが出来るようになりました。 またいつでも自分の意思で姿勢を変えることが出来るので、長時間の外出が可能になり行動範囲が広がり海外にも行くようにもなりました。 ペルモビールは有名な車椅子メーカーなので、空港での手続きもスムーズでした。
その他、これだけは言っておきたいメッセージ
ペルモビールは「行動したい」「やりたい」というユーザーの思いを積極的に汲み取ってくれるメーカーなので、「無理だろう」と諦めず何でも相談していいと思います。 少しの勇気とアクションでもしかしたら世界が広がるかもしれません!
吉次さんのダンスパフォーマンスの動画をご覧ください。
NEW STYLE HUSTLE【Zabu&Mari】

H.U. 様

お名前と疾患をおしえてください。
H.Uです。疾患は先天性骨形成不全症で、骨がもろく弱いことから骨折しやすく、また骨が変形しやすい身体です。
普段の生活スタイルを教えてください。
大阪の自立生活センターで働きながら市内で一人暮らしをし、徒歩通勤をしています。休日はカフェやバーに行ったり、音楽が好きなのでライヴハウスを楽しんだり、仕事でもプライベートでも海外へ出掛けたりします。
なぜペルモビールを選びましたか?
福祉用具の業者さんに紹介していただきました。以前は簡易電動車いすに乗っていましたが、今回のペルモビールの車いすはスタイリッシュで機能性が高く、自分のライフスタイルに合う車いすを取り扱っている会社はまさにココだ!と思いました。
各電動機能をどのような時に利用していますか?
リクライニング・ティルト・足部支持・昇降をあらゆる場面で活用しています。長時間車いすに乗っているので疲れやすく、慢性的な腰痛もあるので、頻繁に休息姿勢をとります。また身長100センチの私にとっては、昇降の機能を使うことで格段に生活の幅が広がりました。大勢の人が集まるセミナーやパーティー、映画館やライヴハウス、カウンター席のみの飲食店など、視線が高くなり視野も広がることで、その会場での楽しみや安心できるコミュニケーションに制限がなくなりました!まさに革命です!!
既存の物とペルモビールの違いは何ですか?
簡易電動車いすから乗り換えましたが、車体が大きく重量も重くなったので安定感が増しました。大阪は電車やバスの利用客が多く、人混みの中を移動するためには骨折しないように気をつけながら体力を温存することが必要になります。そのために、この車いすが必要不可欠です。
どのようにしてペルモビールを購入しましたか?
市で264万円の支給決定をいただきました。自己負担は、足台上下昇降の特殊改造も含め合計23万円を支払いました。
車両は何を利用していますか?
C300コルプス3Gです。
家の中ではどのように利用していますか?
家の中では、車いすから降りて生活しています。いつでも一人で移乗できるように、フットレストの改造に力を入れてもらいました。大きな電動車いすを廊下に置くのでスペースが必要になり、マンションの角部屋を選びました。そして偶然にも高齢者専用住宅に住んでいるので、初めから廊下にコンセントがあり充電にも困りません。
ペルモビールを利用して生活の中で変わったこと、できるようになったことは?
確実に自立生活が豊かになり、毎日をより楽しめるようになりました。スタイリッシュな車いすを乗りこなすことで、かっこいい障害者がどんどん街へ出て、地域の人々の障害者観を変えていけるのだと思います!
その他、これだけは言っておきたいメッセージ。
車いすは、私たちの身体の一部だと思います。自分らしくいるために、また自分らしい自立生活をつくっていくために、私たちは何もあきらめなくてよいと思います。これからも、人生を一緒に楽しんでいきましょう!!

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