美術館の階段に飾られている美術品を車いす使用者が鑑賞できるように階段昇降車を検討

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美術館より階段昇降車のご相談です。
美術館内にはエレベーターがありますが、階段の壁面や途中空間に美術品を展示しています。美術館として、車椅子ユーザーのお客様にも階段途中で美術品を鑑賞していただけるようにするため、階段途中に停止ができる階段昇降車の利用を検討されているとお問合せがありました。

現場確認のため訪問し、後日実際に階段昇降車の動きを見ていただくことになりました。
デモンストレーション時には“ステアエックス”と“ステアシップ”の2機種をお持ちし、実際に使用する階段で美術館職員約30名に動きを確認いただきました。

当日は障害当事者である車いすの方2名も参加され、実際に試乗し階段昇降車に乗った状態で階段途中の踊り場に展示してある美術品の鑑賞が可能か見ていただきました。

館長から階段昇降車を検討するきっかけについて伺ったところ、「美術館内の修繕工事を行った後に、修繕工事の範囲に今回の階段のバリアフリー化が入っていないことがわかり、今回参加された障害当事者の2名の方が、障害がある私たちも美術品を鑑賞できるように合理的配慮の検討をしてほしいと直接手紙で依頼があった。その手紙を読み昇降手段を検討していく中で階段昇降車を見つけた。」とのことでした。

今後は、美術館や博物館、映画館、劇場などで、こうした障害当事者が直接声を上げ「誰でも利用できる施設」を求めていくことが増えると考えられます。2024年4月に民間事業者の障害者への合理的配慮が、努力義務から行政と同じ義務化になった動きの一つだと感じました。

 


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