講演 | ADA(障害者差別禁止法)でアメリカはどう変わったか ~教育、就労、社会参加、市民権は~ |
アメリカでは1992 年にADA(障害のあるアメリカ人のための法律)が施行され、すでに25 年。この間に、ADA によって何がどのように改善されてきたのか、教育、雇用、選挙、バリアフリー、社会参加、そのほか社会全般の変化について、アメリカ・アビリティーズ 現会長、ジョン・ケンプ氏から語っていただきます。
アビリティーズ運動の創始者、ヘンリー・ビスカルディ氏は、かつて、心身に障害のある人々が、アメリカの社会で雇用の機会を得られなかった時代に、障害があっても普通に働くことができることを証明するために、障害者だけの会社を設立するという、革命的な活動を起こし、最大時400 人もの障害者が働く会社に成功させた。 心身に障害があっても、何かしら能力があることを証明し、障害者も同様に働く権利を保障されるべきだという理念を社会に承認させた。重度の障害児のための学校も運営。大学進学率も高く、重度障害があっても社会で活躍している人が多い。
ジョン・ケンプ氏は、両上・下肢とも義手義足。弁護士として活躍していたが、請われて会長に就任された。1952 年に設立以来65 年、競争の厳しいアメリカ社会において、障害者の可能性を実現することを目標に、常に革新的に活動を続け、発展している。アメリカ・アビリティーズはADA(障害のあるアメリカ人のための法律)の制定実現にも貢献した。
シンポジウム | 障害者差別解消法の狙いとあるべき共生社会 |
我が国では、2013 年に「障害者差別解消法」が成立し、国連の障害者権利条約批准を経て、2016 年4月より施行されました。しかし、まだ差別解消に向けての具体的な対応が進んでいる実感はほとんどありません。最近も、メディアで障害者差別は依然として多く発生していると報道されています。
たとえ障害があっても、高齢になって不自由になっても、尊厳をもって分け隔てなく暮らせる共生社会をどう創るのか、そのためにどう行動すべきかケンプ氏の講演とその後のシンポジウムで議論します。
講演開催場所・日時のご案内
以下の2会場で開催します。各会場とも事前申し込みで、定員100名です。
- 東京講演
■日 時/ 11 月21 日(火)12:30 ~ 15:30(開場12:00)
■会 場/衆議院第二議員会館 1 階「多目的会議室」
■講演の詳細のご案内はこちらへ - 大阪講演
■日 時/ 11 月23 日(祝・木)13:30 ~ 16:30(開場13:00)
■会 場/ドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)5 階 特別室
■講演の詳細のご案内はこちらへ
アメリカ・アビリティーズと講演について
アメリカで65 年、日本で51 年、今なおその闘いは続く
アメリカ・アビリティーズの創始者ヘンリー・ビスカルディ氏は、フランクリン・ルーズベルト氏からジミー・カーター氏に至る歴代のアメリカ大統領の助言者となり、また障害者大統領委員会で、時に委員長として、障害あるアメリカ人の人権と自由のために長きにわたって貢献をした。ADA(障害のあるアメリカ人のための法律)制定にも多大な力を発揮した。氏は、まさにアメリカの障害者運動のランドマーク(指標)といわれている。
日本のアビリティーズ運動は、伊東会長が氏から薫陶を受け、起こしたものです。
現在、アメリカ・アビリティーズの運営は、第4 代目の会長、ジョン・ケンプ氏に引き継がれている。氏も苦労を重ねながら、弁護士として活躍し、請われて会長に就任された。 ビスカルディ氏により創設されたアメリカ・アビリティーズは、競争の厳しいアメリカ社会において、障害者の自立と尊厳性の確保を実現することを目標に、常に革新的に活動を続け、発展している。
この度、ジョン・ケンプ氏に「ADA(障害者差別禁止法)でアメリカはどう変わったか~教育、就労、社会参加、市民権は~」についての講演の機会をいただきました。それは、アメリカ・アビリティーズの活動を通して、心身に障害があっても誰も同じようにすばらしい能力、可能性を持っていることを確信させるものである。