こちらは 公共的建築物等(パブリックスペース)のバリアフリー化 に関する記事です

北浦和周辺の地域ささえ・あい・店をめぐる楽しい買い物ツアー

2018年02月08日

北浦和周辺の地域ささえ・あい・店をめぐる楽しい買い物ツアー

去る平成30年1月30日に、アビリティーズ デイサービス川口のご利用者と共に買い物ツアーを実施しました。この企画は、さいたま市が推進する“共生社会を実現する豊かなまちづくり”の一環で、さいたま商工会議所とNPO法人日本アビリティーズ協会が“地域支え合い事業”を実施しているものです。誰もが行きやすい場所づくりを目的に、商店会に属するお店を中心に、“地域ささえ・あい・店”づくりを行っています。今回の買い物ツアーでは、まちを散策しながら、実際の地域ささえ・あい・店にも訪れ、お店の方とふれあいながらお買い物を楽しみました。


 まだ前週に降った雪が道端に残る寒空のなか、3名のご利用者と共に買い物ツアーが始まりました。最初は皆さんも緊張した面持ちで、思うように会話も弾まなかったのですが、1軒目の化粧品・雑貨のお店を出るころには徐々に打ち解け、笑い声も聞こえるようになってきました。2軒目への移動に併せ、歩行器を使われているご利用者向けにと思い、持ち込んだ伸縮式スクーター“コンパ”をお勧めしました。コンパは体格に応じて伸縮することができ、ハンドルまでの距離や座面の高さを調整できるので、小柄なご利用者でも快適に乗りこなせます。実際にお乗り頂くとすぐに操作を覚え、移動も快適な様子でした。

 2軒目では二手に分かれ、2階にある衣料品店と1階のお茶屋さんでのお買い物です。2階の衣料品店のオーナーは、地域の活性化のためにインターネットを活用してお店やイベント情報を紹介しています。エレベーターはありませんが、ブザーで知らせると介助して2階へのご案内や、上がれない場合は下まで商品を持ってきてくれます。

 お買い物を終え、新しくオープンした交流サロンで昼食を頂きました。オーナーご自身も体に障害があり、しかし夢であったカフェ&ジャズを開きました。子育て支援のサロンとしても、高齢者や障害者のサロンとしても、食育指導士であるオーナーの経験を活かして活動されています

昼食を終え、3軒目のお店に移動するうちに、ご利用者に少しずつ変化が見られるようになりました。今まで介助されて車いすで移動されていたご方が、「私も乗ってみたい」と言われ、スクーターに初試乗です。最初は私たちがハンドルを握り、操作をお手伝いしていましたが、すぐに操作を覚え、ご自身でスイスイ行かれてしまうほどでした。(左写真)伺ったところ、体が不自由になる数年前までは、車の運転もされていたそうで、その感覚を思い出すかのようにスクーターを操作し、曲がる時は手信号で合図するほどでした。

写真の伸縮式スクーター“コンパ”の商品はこちら


3軒目は地元でも美味しいと有名なマフィンのお店です。何やら大量に注文する声が聞こえ、買い過ぎているのではないかと心配して駆け寄ると、大量に注文していたのは同行のデイサービスの職員でした。

 4軒目は薬局です。スクーターのまま入れるほど広々としたお店で、店員さんの対応もとても慣れていて、親しみやすい。ご家族のためのサポーターなどの買い物がありましたが、人気はお店一押しの健康食品でした。ふとデイサービスの職員を見ると、やはり買っていました。

その後、カフェのオーナーに聞いた有名な和菓子屋さんに立ち寄り、今回のゴールである大型スーパーにたどり着くことができました。この買い物ツアーは、お店の方とご利用者のふれあいの場として、接客面の参考にして頂くことが大きな目的でしたが、ご利用者の変化はそれを大きく上回っていました。途中からスクーターで移動したご利用者は、デイサービスに行く日以外は家での寝ている機会が多く、久しぶりに楽しめたご様子で、途中何度も立ち上がり、私たちが体を支えながら買い物をされていたほどです。 

 今回の買い物ツアーは、皆が楽しめ有意義な時間を過ごすことができましたが、ご利用者がお一人で出かけた場合にも同じかというと、大きな課題が予測できます。街までの交通手段があるか?商店街も移動しやすいか?気軽にお店に入れるか?段差がないか?すぐに使えるトイレがあるか?説明も分かりやすいか?など、まだまだ改善すべき点は多くあります。スクーターで移動してみると、車道は平らなのに、歩道は起伏や傾斜があり、数センチの段差でも走りづらいのが良く分かります。まち全体で変えていかなければならないことは多くあります。皆さんも身近にある商店街を、じっくり観察してみてはいかがでしょうか。