高齢者や障害がある方が住みやすいマンションへのバリアフリー改修
スケルトンリフォーム
マンションの間取りを変更しようとしても、トイレ、キッチン、浴室などの位置を変更できず、思ったようなプランにできないことがあります。水周りの変更ができずに、部分的な改修や中途半端に改修を行った場合は、福祉用具が十分に使用できずに、後々改修しなおしたり、住み替えを行なうことにもなりかねません。
スケルトンリフォームは、梁や柱、スラブ、鉄骨やコンクリートなどの構造躯体が見える状態まで解体して、あらためて内装を仕上げますので、自由な間取りプランが可能でバリアフリーリフォームに適しています。(共有区分の設備など、変更できない場所や、水周りの移動にはある程度の制約があります。)
改修例
バリアフリー対応の標準設備
スケルトンリフォームには、こんなメリットがあります
住まいの寿命が延びます
普段見えないところまで解体しますので、ひびが入っている、腐食が進んでいる、といった不具合を直接目で見て確認することができます。これらの不具合は、手を入れてからリフォームをしますので、住まいの寿命を延ばすことができます。
結露対策ができます
特定の場所に結露ができる場合は、下地に影響がでていることがあります。コンクリートにカビが発生している、鉄骨や木部が腐っていることもあります。スケルトンリフォームは、目で確認しながら根本的な対策を打つことができます。
機密性、遮音性を高められます
通常のリフォームで、機密性を高める、遮音性を高めるには大掛かりな工事になりますが、スケルトンリフォームの場合は、柱、梁を残して解体していますので、簡単に機密性を高める、遮音性を高めることができます。
設備を一新します
通常、ガス給湯器や衛生機器など設備機器は故障するごとに修理を行なって使用しますが、古くなった設備機器をエネルギーロスの少ない最新の設備機器に一新することで、今後故障の少ない快適な生活を送ることができます。
設計施工スケジュール
しっかりとしたプラン作成が大事です。
工事は2ヶ月程ですので、準備が必要です。
プランづくりは生活しやすくするだけでなく、将来のお体の変化や福祉用具を想定するなど、十分時間をかけて検討することが大切です。
工事期間は通常のリフォームより長く、1.5~2ヶ月ほどかかりますので、一時的な仮住まいも必要になります。
費用は、坪(3.3m2)あたり33万円から
壁、天井、床をすべて解体し、間取りや内装を新しくして、設備も入れ替えるので、それなりに費用がかかります。スケルトンリフォームは目に見えない部分も交換するので、コストダウンには限界があります。建築後15~20年経過した設備の交換時期にあわせて計画すると効果的です。
費用は、設備のグレードによって変わりますが、標準仕様で坪あたり33万円(60m2以上の場合)です。
共有区分は改修できません
マンションの共有区分の改修はできません。主なところで、①耐力壁の移動や撤去、②玄関ドアの交換や外側の塗装、③外壁の塗装や撤去、④窓サッシの交換、⑤ベランダへの造作物、⑥パイプスペースの移動、などです。
また、リフォーム計画を立てたら、マンションの管理組合の承認を受けなければなりませんし、承認されなければ工事はできません。
「仮住まいと荷物の一時保管」のご紹介
アビリティーズでは、工事期間中の「仮住まい住居」、「荷物の一時保管」サービスのご紹介を行っていますので、ご相談ください。
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