自室脇に段差解消機を設置(小規模改修事例)
2016/08/24
概要
くも膜下出血で入院したCさん、両上肢の機能障害や歩行障害が残りました。
退院には、自宅を車いすで生活できる住環境にしなければなりません。
玄関からの出入りを要望されていましたが、スロープを設置するスペースがないため、玄関脇の洋室の外壁を抜いて昇降機を道路脇の敷地内に設置しました。
詳細
現状と解決したい問題
ご本人や家族のご要望は、
「玄関から車いすで自由に出入りできるようにしたい」
「トイレは自分で便器に移れるようにしたい」という要望がありました。
自宅は住宅地にある一戸建住宅で、玄関には上り框のある一般的な家屋です。
玄関からの出入りを要望されていましたが、階段が近接して設置されていることから階段の移設は大規模な工事になること、スロープや昇降器を設置するスペースが玄関側にない状況でしたので、段差解消機の設置が有効な状況でした。
心身の状態がまだ安定していないこともあり、トイレの改修はリハビリの状況をみながらすすめることにしました。
提案内容
- 玄関脇の洋室の外壁を抜いて、昇降機を道路脇の敷地内に設置する。
- 生活基盤を1階洋室に移す。
- トイレや浴室が1階にあるので生活動線が確保しやすい。
- 災害時などの避難にも1階であれば脱出しやすく安心。
- トイレは手すりを設置して移乗で切るようにする。
- 補高便座も取り付けて立ち上がり補助とする。
- 車いすが入れるような大幅な改修はせず、リハビリの状況によって再検討。
- 浴室はもともと段差がない作りだったので、シャワーキャリーを使用してシャワー浴とする。
改修前。玄関脇の洋室
改修後。洋室の外壁を抜いて、昇降機を道路脇の敷地内に設置
改善後の様子
奥様からは、「ほぼ毎日利用しています。通院だけでなく、いつでも気軽に外出できます。本人が外に出ることを希望するので散歩によく出かけますが、工事をしていなければ外出できなかったと思うので、改修をして本当に良かったです。」と感想をいただきました。
役所の障害者福祉課担当者からは、「毎日使っているようで良かったです。」とのお言葉を、また、入院していた病院のソーシャルワーカーに工事報告に伺った際には、「およそ退院して1か月たちましたが、外来通院時の様子を見ると身体状況が向上しているようです。」とうれしい報告をいただきました。
導入商品
お客様に関する情報
使用者 | 個人 |
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性別 | 男性 |
疾病 | くも膜下出血、機能障害 |
利用した制度 | 介護保険 |
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